舞台裏のダイコンたち after
東京で演劇活動を行っている大沢ギンペイのブログです。趣味とか演劇とかいろいろと。
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『フラグ』の話
 この前の飲み会で、唐突に聞かれました。
「ギンペイさん、『フラグ』ってなんですか?」
 ……聞いてきたの、誰だっけ?
 聞いてきた本人は、どの程度意味を分かって聞いてきたのか。
 どの程度意味を分かって、私に解説を求めてきたのか。

 疑問はありますが、演劇でも有効活用出来る考え方ですので、説明しました。

 このページを見ながら、私なりの説明も試みましょう。

フラグとは。
 元々はコンピュータ用語であり、『旗』を示す”flag(フラッグ)”であった。
 何らかの真偽判定を行う際に、判定を『真』とする条件のことを、フラグという。
 また、その条件が満たされている状態を「フラグが立っている」と表現する。


 分かりますか?
 つまり、「分岐点で、どちらに進むかを決めるカギ」がフラグです。
「カギを持っている(フラグが立っている)」→カギを開けて扉の中へ
「カギを持っていない(フラグが立っていない)」→カギの閉まった扉はするーして、別の場所へ
 みたいなところでしょうか。

 上記のように、「ある事象が起こる条件」が「フラグ」であり、その概念がどんどん広がって、昨今の「フラグ」事情を作りあげました。

例)「死亡フラグ」=「死ぬための条件」(フィクションにおける、『死ぬ前のお約束』)
1.連続殺人事件の起きた山荘。「誰が殺人犯なのかも分からんのに、一緒にいられるか!!」と、自室に引きこもる。   チーン
2.化け物相手に一斉掃射。土煙で対象が見えなくなる。「へへへ、これだけ食らって、無事で済むわけが……」  チーン
3.戦争中、周りに女性の写真を見せて、「俺、この戦争から生きて帰ったら、結婚するんだ」  チーン
4.旅行先に、ちょびひげの親父と女の子、眼鏡で蝶ネクタイの小学生が訪れる。小学生の口癖は「あれれー?」「バーロー」など。  チーン

 ○○フラグという言葉の中で最も使われるのが、この『死亡フラグ』です。
 上のうち、1~3を見て、何か気付くことがあるでしょうか? 一発で気付いたら、ちょっとすごいと思います。

 4.を除き、「死亡フラグ」とされる行動は、一見したところ、より「死から離れる」行動です。
 見てみましょう。

1.「殺人犯と一緒にいられるか!」と、自室にこもる。
 手放しで正解とは言いづらいでしょうが、ある程度の合理性がある行動です。
 殺人犯が「自ら手を下す」以上、誰とも接触しなければ、危険度が下がるはずとも言えるのです。
 そりゃ、周りから姿が見えなくなるんだから、犯人からしたらやりたい放題ともいえるのですが。
 それにしても、10:0で死ぬより、五分五分くらい生き残る確率はありそうなものです。

2.化け物相手に一斉掃射。土煙で見えなくなる。
 これも、一見して非常に『優位な』状況です。自分の攻撃手段を、相当数ヒットさせたという自信がある場面なのですから。
 相手が人(除・スティーブンセガール)なら、100%死んでます。

3.戦争が終わったら、結婚するんだ。
 上二つほど、「死から遠ざかる」様子はありません。
 ですが、こんな目的を持っている以上、死をも覚悟の特攻には出ないでしょう。
 彼は生き汚いくらい、ひたすら安全策をとりそうなものです。

 さて、どうでしょうか。
 つまり死亡フラグとは、「こんなに遠ざけたはずの死が、あっさりとやってくる」という描写なのです。

1.一応は理にかなった身の守り方をしても
2.持ちうる限りの攻撃力をぶつけることに成功しても
3.生き延びることに全精力を傾けても

 やっぱり、彼らは死んでしまう。
 これによって、1.殺人犯の狡猾さと残忍さが 2.化け物の恐ろしさが 3.戦争の悲惨さが
 強調されるのです。
「一見、死から遠ざかる行動が、彼らの死を観客に予見させる」という現状は、あまりにもこれらの演出が一般的になったために起こった、悲しい現象なのです。

 ちなみに私は、3が大好きです。
 未来への希望を思い切り匂わせておいて、綺麗に、ぽきりと、それをへし折る。
 匂わせていた希望が甘美なものであればこそ、それを奪ったときの快感は増していくことになります。
 脚本家こそが物語に対する神なのだと、実感する一こまです。

 ……フラグは他にも無数にあると思いますが、『死亡フラグ』と並び立つ巨頭があります。
『○○フラグ(○○には、異性の名前が入る。百合? BL? 知るかそんな物。)』として使用される『恋愛フラグ」です。

 これは、次回の更新に説明の機会をゆずりましょう。
(ギンペイ)
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