舞台裏のダイコンたち after
東京で演劇活動を行っている大沢ギンペイのブログです。趣味とか演劇とかいろいろと。
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ミニマムシーンは危険です
 一日空けて更新。
 今回は間隔が短いね。イエイ!

 なんでも今、Radishでは『春公演』に向けた動きが始まっているそうです。
 脚本を選ぶ中で、自作しようという人がいると聞いたので、私が物語を書くときに気をつけていることを、一つ書いてみようと思います。

 ……この機会に『ストーリー談義』のログを読んでみたけど、字ばっかりでわかりにくいですね。
 今回はもうちょっと簡潔に、わかりやすく書きます。
(でも、物語を書いたことのない人には、ちゃんと参考になることを書いてると思います。試しに読んでみて下さい。質問コメントくれれば返しますから。)

 自分が二度目に書いた『物語』を見たとき、最初に感じたことが、

ずいぶんシーンがぶつ切りだな


ということでした。

 当時の私は、『やりたいシーン』『やりたい流れ』の個々をみながらストーリーを組んでいて、あるシーンで『やりたいこと』をやったら、どんどん次のシーンにいってしまっていました。
 これには、二つの問題があります。

1.シーンが区切れれば、受け手は状況を把握し直さなければならない。
 普通にやる分には仕方ないが、頻度が上がると「物語に入り込めない。」「受け手が『素』になる。」
2.ある『やりたいこと』のためにシーンが存在する形になり、流れ『わざとらしさ』が感じられてしまう。

 通じますかね? まあいいや。
 要するに、一つの『やりたいこと』だけが入った短いシーンを繰り返すのは、ダメだということです。
 演劇だと、テレビや漫画等のメディアと違い、場面転換に時間がかかってしまいます。
(照明転換なら1秒、人の入れ替わりで2秒、暗転まですると、最大30秒くらいあり得るでしょう。)
 結果、1.の問題が拡大します。
 私のように、生の演劇をよく知らずに脚本執筆に挑戦する場合、『場面転換にはタイムロスがある』というのは、強く意識して書きましょう。

 さて、それではどうするか。
『やりたいこと』以外で、シーンの長さを水増ししてしまいましょうか?

 ……それはそれで、考え物です。(でも少し、今の私もやってるかも)

 なぜ、だめなのでしょうか。
 単なる『無駄なシーン』になってしまうからです。
 話の贅肉ですね。受け手が「この話、もっと短く出来ただろ」と思ってしまう、退屈なシーンがいっちょ上がりです。

 もう少し考えましょう。どうすれば、「『やりたいこと』が一つだけの短いシーン』を回避できるか。

 ざっくり言うと、解決策は二つです。

1.同じシーンに、別の『やりたいこと(物語上の意味)』を埋め込む
2.『やりたいこと』をふくらませ、密度を下げずに、長時間かけて描写する

 さんざん使ってきた『やりたいこと』というフレーズですが、これはつまり、「これをすれば、話が面白くなる、受け手の快感が大きくなる」という要素。『物語上の意味があること』です。

 ……ちょっと待って下さい。1.と2.について、即興で実例を考えてみますから。

 ……これでどうだろう。(Tinking Time 計3分)

「登場人物A(それなりに重要な役)の『素直な』様子を描写する。」


 これを『やりたいこと』と設定しましょう。

悪い例:
 シーン転換。A、B登場。
B「A、知ってるか? 三日後に地球が『彗星の尾』の中に入って、生き物はみんな死んじゃうらしいぜ。」
A「え!? そんな!! どうしよう。なにか生き残る方法はアワアワアワ……」
 シーン転換。

改善例1「素直さをもっと強調する」:
 シーン転換。A、B登場。
B「A、知ってるか? 三日後に地球が『彗星の尾』の中に入って、生き物はみんな死んじゃうらしいぜ。」
A「え!? そんな!! どうしよう。なにか生き残る方法はアワアワアワ……」
B「冗談だよ、そんなこと起きないって。」
 B、Aの肩を軽く叩く。
 A、ほっとした様子。
A「なんだ、冗談か……。」
B「うん。そんな生やさしいんじゃなく、直撃するだけだから」
A「ひぃぃぃ……!!」
 シーン転換。

改善例2「Aの交友関係と金銭感覚を匂わせてみる」:
 シーン転換。A、B登場。
B「A、知ってるか? 三日後に地球が『彗星の尾』の中に入って、生き物はみんな死んじゃうらしいぜ。」
A「え!? そんな!! どうしよう。なにか生き残る方法はアワアワアワ……」
B「残念だけど……。」
 B、Aの肩を軽く叩く。
A「それじゃあ、さ……。」
B「うん?」
A「この前Cさんに借りた五千円、返さない方が得だよね。」
 シーン転換。

 ……このやりとりだけで面白いとは、欠片も思ってませんからね!?
 あくまでも単純化して見せてるんですよ!?

こんかいのまとめ:
1.短すぎるシーンはケガの元
2.短すぎたら、長くしよう
3.長くする方法は、「同じ要素で長くする」と「別の要素で長くする」
(おまけ.1シーンを長くするために、別シーンの『要素』を合体させるのも、立派な作戦だ)


 ……わかりやすかったですよね?
(ギンペイ)
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