舞台裏のダイコンたち after
東京で演劇活動を行っている大沢ギンペイのブログです。趣味とか演劇とかいろいろと。
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手の内をあかす(最終回:本番を知ろう/土曜日2)
 この週末は、打ち上げ旅行に行って参りました。
 その様子はまた後日。二日酔いもすっかり抜けて、昨日今日は元気でしたよ。

 さて、4月からぼつぼつ連載してきた記事「手の内をあかす」が、ついにこれで最終回! 当初は、新入生に演劇サークルの活動を説明するために始まった連載でしたが、結局年の暮れまでかかってしまいました。お付き合い頂いた読者の皆さん、ありがとうございます。
 これ以降、作劇に関する記事を書く機会があれば、新たにカテゴリを設ける予定です。

 では「手の内」最後の記事に、お付き合い下さい。

 千秋楽の夜。
 公演は終わり、お客さんはいない。
 そして、劇場として活躍してくれたホールでの、最後の大仕事が始まります。

 バラシです。

 バラシとは、舞台を分解し、材木を運び出し、施設を次の団体へ引き継げる状態にすること。夜の9時に公演が終わったとすると、お手伝いさんに手伝ってもらって、午前2時くらいまでの作業でしょうか。
 公演が終わった達成感が、そのまま「油断」につながりやすく、皆が工具や灯体(照明機材・ライト)を振り回すため、実はけが人が一番出やすい行程です。
 構築物の分解作業ですから、不用意な順番で進めると(舞台の根本の釘をいきなり抜くとか)、舞台や客席が「崩落」する可能性すらあります。指揮者の指示に従い、本当に気を付けて作業しましょう。

 この作業では、3階にぶら下がる灯体の片づけと地上の片づけが、同時に行われます。これも危険。
 仕込みの時は、地上の作業が休みの時、舞台作業が休憩中の時に、照明をつり込みます(参考)。灯体が落ちるという万一の事態が起きても、人にあたらないようにするためです。しかし、バラシの時はこれがない。単に、「地上では舞台側をバラし、3階では客席側の灯体を外す」といった区分けをするだけです。
 私の様な素人さんは、作業に没頭するとその区切りを忘れたりします。うっかり区切りを超えると、舞監に怒鳴られます。注意しましょう。

 全ての木材(自分の団体が持ち込んだもの)を持ち出すと、片づけは一段落に見えます。
 しかし、それは長い長い作業の、ほんの一部に過ぎないのでありました。

 意外に長い作業①:平台チェック
 劇団が持ち込んだ材に対して、ホール備え付けの材に「平台」と「箱馬」があります。(ここの記事参照)
 公演で使った奴も、使わない奴も全部、「釘が刺さっていないか」を視覚(凝視!)と触覚(金槌を表面に滑らせる)と聴覚(金槌が釘にあたれば音がしますから)で確認するのです。
 平台箱馬がいくつずつあるか知りませんが、相当重労働。
 バラシのとき、一番面倒な作業はこれだと思っています。

 意外に長い作業②:暗幕たたみ
 暗幕って、解説なしでも分かりますよね? 黒い幕です。
 この暗幕、ホールに備え付けのものは、非常に大事に扱われます。クリーニングも一苦労(たしか、一回十万円以上かかるとか?)だから、絶対に汚すなよ、と。
 綺麗なシート(新品のゴミ袋を切り開いたもの)の上にのせた状態から、何十人がかりで一気に広げます。そして、地面に付けないように畳みます。
 ちょっとこれ、分かるように描写するのが難しいです。さらに聞きたい読者さんがいたら、コメントでも下さい。対応します。

 暗幕の片付けまで終われば、片付けの作業は一通り終了。
 そして、お手伝いさんにお礼をする打ち上げをやって、作業から解放されます。

 ……ま、次の日には地味に、ホールの雑巾がけをするのが面倒なんですけどね。

 こうして、標準的には月曜の朝、昨年の場合は日曜の朝、次の団体にホールを引き渡します。一週間の『公演』が終わるのです。物悲しいと感じる人も感じない人も、疲れきっているのはまちがいありませんね。

 そして昨年は、日曜にそのまま『カタシ』が行われました。カタシも、片付けの一種です。

バラシ→ホール内の構築物を分解し、ホールを引き渡せる状態にすること

カタシ→ホールに持ち込んでいた構築物を、釘一本、材木一本レベルまで分解し、全ての部品に「処分する」か「次回の利用に向け保存する」、いずれかの処置を与えること

 要するに釘抜きです。ひたすら釘抜き。
 ここまできたら、疲れていようと不眠不休だろうと、根性でなんとかしましょう。けがだけはしないように。

 昨年のカタシは、ホールを空けた日の朝から始めて、夕方に終わりました。今年のカタシは、日を改めて行い、朝から昼までかかりました。

 ここまで終われば、残作業はありません。反省会をするならやりましょう。打ち上げも楽しみましょう。
 おめでとう。公演の全行程終了です。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 おー。終わった。
 最初はこんなに長期連載にする気は全くなかった『手の内』ですが、気付けばこんなに長くなっていました。
 ここまで長く続いたのも、読んで下さっていた読者の皆さんのおかげです。

 ……正味な話、これを読んで楽しんでいたor参考にしていた読者の人って、どのくらいいらしたんでしょう? シリーズを通して一回きりしかコメントがつかなかったので、あんまり自信はないんですよね。

 まあいいや。サイレントマジョリティたる、たくさんの読者がいることを信じて、今後も更新を続けていきます。よろしくお願いします。
(なんだか年末最終更新みたいな気分ですね。ここの更新は、まだまだ続きます。:ギンペイ)

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