舞台裏のダイコンたち after
東京で演劇活動を行っている大沢ギンペイのブログです。趣味とか演劇とかいろいろと。
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演劇の創造性
 新歓上演会の当日。おふじさんからこう手招きされる一コマがありました。

「高梨先生! ちょっと!」

 私は、非常に警戒しながら、おふじさんの方へ寄っていきました。
 大先生になった覚えはありません。いわれのない敬称を使われるときには、なにかあるはずです。怒られるとか、ヨゴレ仕事とか。

 今回は、後者でしたよ。

 演劇の仕事っていうのは、おおかた創造的な雰囲気がみなぎっているものです。
 キャストは、自分の内面から新たな表現を引き出そうと努力します。
 舞台屋さんは、大工仕事でまさに『物』を『作り上げ』ます。
 照明さんも音響さんも、演出で空間を作るあげるのは同じ。
 制作さんも、メンバー、お客さまの両者に、より良いサービスを提供することを目指します。
 宣伝美術さんや、衣装さんについても、その創造性は、言うまでもありませんよね?

 終了後の片づけは、『創造的』というと違うかもしれませんが、その場には何かをやり遂げた充足感や、舞台破壊のエネルギーなどが漂っています。

 とにかく、今私の想像が及ぶ範囲では、演劇準備の作業は全て、創造的なのです。

 たった一つの作業を除いては。

 何かって?
 あれですよ。
 上演会に来てくれた方が、舞台裏で見た、あれの準備です。
 もう分かりましたね?

 そうです。
 重石のペットボトルを準備する作業さ!! あんなの、『舞台』の仕事じゃないやい!(偏見です。)

 どんなことをするのかというと。
 ゴミ集積場から、1.5リットルクラス以上のペットボトルを拾ってきます。袋に集められて、サイズも様々なものから、目当てのサイズの奴を取り出すんです。
 この際、お茶や水のペットボトルが理想です。角張った2リットルタイプですし、中身がべた付かない。まぁ、袋の中でジュースを被っていたら、中身がなんだろうがベッタベタなんですけどね!! そういう気配のありそうな奴は、出来るだけ避けます。

 そして、ふたを付けます。
 ご存じない方もいるかもしれませんが、ペットボトルは、ふたを外して捨てるのがマナーです(ふたは不燃ゴミ)。マナーに従って捨てている人は、この時だけは敵です。まったく面倒くさい。
 拾いだしたボトルにふたが付いていないときは、別のボトルのふたを流用します。この『流用』が出来るあたり、企業間の規格統一に感謝しますね。

 必要数(今回は18本)を集めたら、集積所の整理をしているおじさんに気まずく挨拶をして、さっさと会場に逃げ帰ります。
 あとは外を洗って中をゆすいで(ロイヤルミルクティーは、沈殿物が残るんだ。)、水を詰めて、重石の完成。

 いやぁ、まったく。演劇をするのにゴミ漁りが必要だとは思いませんでした。ミミ・レダー監督作品『ペイ・フォワード』でも言ってましたね。
 『ドラッグで職を失い、ゴミ箱を漁りに来たとき、俺は人生を台無しにしたのを悟った』って。

 このお水こそ、本当の、舞台裏の力持ち、なのです。
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