舞台裏のダイコンたち after
東京で演劇活動を行っている大沢ギンペイのブログです。趣味とか演劇とかいろいろと。
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教材作りを目指してみる。『ありがとう100本ノック』(1)
 どうもお久しぶりです。ご無沙汰してます。
 来年のゴールデンウイークに、OBOG劇団『たくあん』にて公演を打つのが決定しました。

 そちらの席である方に、声の出し方(変化のさせ方)を聞かれましたので、教材を準備したいとおもいます。

 声の出し方の要素は以下の5つです。
(1)大小
(2)高低
(3)声音
(4)速度
(5)間

 ここから挑戦。
 いろんな映画からシチュエーションを抜き出します。それに合わせて、『ありがとう』と言ってみましょう。いろんな調子を使い分けて。
 映画は基本的にみんな知ってるだろうものを選ぶ予定です。元ネタで『ありがとう』と言っているシーン、というわけではないので注意。元ネタが分かったら、コメント欄に回答してみましょう。どうせコメントなどつかないだろうがな!

作品1
・チンピラが賭けトランプで、仲間から豪華客船のチケットをふんだくります。被害者へ皮肉たっぷりにどうぞ。
・船に乗っていたお嬢様、仲良くなったチンピラに、『唾を吐いて相手を侮辱する方法』を教わります。自分の知らない世界を教えてくれた相手にどうぞ。
・豪華客船、沈みます。避難中のお客を落ち着かせようと、オーケストラは甲板で演奏を続けていました。そろそろ自分たちも逃げるので解散。メンバーに感謝と尊敬の念を込めてどうぞ。
・客のみなさん、救命ボートに乗り込みます。「女子供が先だ!」ということで男は乗せてもらえないのですが、「この子の身内は私だけだ!」といって乗せてもらいます。誘導している船員さんにどうぞ。
・沈みました客船。男女が寒い海に投げ出され、リアルにカルネアデスの板状態になりました。流れてきた材木には一人しか乗れず、女性だけが上がります。語り合っていた男女でしたが、男の声が途絶えました。もう息をしていない男に対して、愛を込めてどうぞ。

作品2
・おまわりさんが家にやってきました。なんでも、クリスマス休暇中の防犯状況を聞きに来たそうです。「我が家はタイマーで明かりがつくから、防犯は大丈夫ですよ。」と家主に聞いて、おまわりさんどうぞ。
・親類縁者あつまって、山のような人数で旅行にでかけます。子供の数を数えてくれたお姉さんに、お母さんがどうぞ。
・お爺さんが、近所の子供に会いました。クリスマスのプレゼントの話題になり、「息子とはもうずっと会っていない。もっと仲が悪くなるのが怖くて、ほとんど連絡すらとれていない。孫には小切手を送っているがね。」子供の方は「駄目だよ、仲直りしなくちゃ。僕だって家族と昨日喧嘩しちゃって後悔してる。おじいさん、きっと仲直りできるよ。」いたいけな子供に、おじいさんの立場でどうぞ。
・6歳の子供を一人、家に置いて旅行へきてしまったのに気付いたお母さん。帰りの飛行機を探し、泣き落してチケットを譲ってもらいました。譲ってくれた老夫婦へどうぞ。
・どやどやと帰ってきた家族一行。しかし「旅行前に食べきっちゃったから、食べ物もない! クリスマス休暇で店も相手ないのにどうしよう!」「大丈夫だよ。留守番してる間に僕が買っておいたから。」それを受けて「やるじゃん」と言ってきた、仲の悪かったはずの兄に、和解の意をこめてどうぞ。

 ……今日はここまで。思った以上にボリュームがあるなぁ。100本いける自信はないです。けど頑張ります。次回もお楽しみに。
(やるとして、年内におわるのか。:ギンペイ)
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演劇をいろいろと喩えてみる
 高校時代、化学で『律速段階』という言葉を習いました。

 なんだったかな、複数の化学物質を一つの器に入れて、複数段階の反応をさせるんだったでしょうか。
 実例教えて理系の人。

 とても簡単な例を考えてみましょう。
 器に、薬品Aと、触媒B~Dが入っています。
 AはBと反応してEになり、EはCと反応してFになり、FはDと反応して、最終的にGになります。

 図にするとこんな感じ。
 ちゃんと崩れず読めるかな?

A--→E--→F--→G
  ↑    ↑    ↑
  B    C     D

 仮に20グラムのAが、最終的に20グラムのGになるとして。
 そこまでにかかる時間は「A→E」「E→F」「F→G」という反応にかかる時間の和ではありません。
 Eは出来た早々からFになるし、Fも以下同文な訳です。

 つまり、反応が終了するまでの時間は、
「20グラムのAが20グラムのEになる所要時間」
「20グラムのEが20グラムのFになる所要時間」
「20グラムのFが20グラムのGになる所要時間」

 このなかで一番長い時間、ほぼそのものになるのです。
 所要時間を決める反応こそが「律速段階」。
 一番遅い反応が、所要時間を全て決めるのです。
 他の反応がどんなに早く済んでも、一つの遅い反応の前には、無意味となるのです。

 演劇も、そうなる可能性はあります。(あくまで『可能性』ですが。)
 頻繁に台詞のある役者で、台詞を覚えていない役者が本番にいたとしたら。
 その役者一人が、舞台全てを台無しにすることができます。
 一人の役者には、そこまでのパワーがあるのです。

 そう考えると……恐ろしいよね……?
(ギンペイ)
ストーリーとは一本の、あるいは複数の鎖のような物である
 練習を見てきました。
 いやぁ、苦労してるね皆の衆。
 台詞と台詞のあいだに、どれだけ間(ま)を取っていいか戸惑ってみたり、会話の流れがなかなかつかめてなかったり。

 そんなときは、この言葉を思い出しましょう。

『世界の全ては、必然か偶然で出来ている』
 ~ラメデータ・カツ・トキーテ~


 偶然とは、人智を越えた現象、または確率変数である事象。
 必然とは、「放っておいても起きる現象、または人の意志による現象」。
 脚本を分析したかったら、「必然」の方を徹底的に洗い出せばいいのです。

 必然とは、因果。
 どんな理由があって、どんな結果が起きたのか。
 ごくたまに起きる『偶然』を除けば、全ては因果の鎖で繋がっています。

 なぜ、彼はその行動にでたの?
 それは、ある特性をもった彼という人間性が、特定の状況に巻き込まれたから。
 さて、彼の特性とは何で、状況とは何か。

 これを続けて行けば、因によって生まれた果は新たな因になり、因果は鎖となって繋がっていくのです。

 つまり、「何をすればいいのか分からない」のならば、『何が原因で、それをやらなきゃいけないのか』『劇中に起こるどんな出来事の原因として、それをやらなきゃいけないのか』の両面からアプローチすれば、大抵答えは転がっているのです。

 口をぽかんと開けて空を見上げる、という動作があるのであれば、
「彼は不慮の事故により、全ての財産を失った」という「原因」があるのかもしれません。
「突っ込んできたトラックに気付かず、主人公に助けられる」という「結果」を呼ぶのかもしれません。

 よおく、考えてみましょう。ね?
(ギンペイ)
感情の部品探し
 新カテゴリ、立てちゃいました。
 そういうわけで、演技技法の研究カテゴリです。
 ボケることより、真面目に考察することを優先に書いていきます。
 演技を始めて、まだ右も左も分からない人の参考になるといいなぁ。

 最初の話は、感情の種類から。

 小学校高学年のとき、担任の先生は図工が専門でした。
 図工の授業では、こんなことを言われてました。

「絵の具をチューブから出してそのまま使うのを、私は『絵の具の宣伝』と呼んでいます。みなさんは宣伝なんてしてないで、きちんと色を混ぜて、絵の具を使って下さい」

 そう言う割りに、単色使いがなぜ駄目で、混色で何を目指すべきなのか、教えてもらえなかったんですけどね。
 当時、まだ美術館に行ったこともほとんど無い頃。
 教科書でしか名画を知らない私の目に、圧倒的に美しく映っていたのは、数々の油絵でした。
 ですから、色合いが不安定になる混色は、あまり楽しいものではありませんでした。

 今思えば、その不安定さこそが、水彩画の味なのかもしれませんけど。

 ともあれ当時の私は、先生の指導に釈然としない思いを抱えながらも、二つ以上の色を混ぜた絵の具を、常に使っていました。

『TWO』の練習を見ていて、感じたことがあります。
 演技初心者である今年のメンバーは、自分の演じる感情が、果たしてどんな感情なのか分からないままで、台詞をなぞっているのではないか、と。

 だから、こんな提案をしてみました。

「なんの混ざりっけもない、『純粋な感情』を演じてみたら?」

 と。
「絵の具の宣伝」をしてみろ、って話ですね。

 色の原色は一般的に知られています。
 調べてみたら、「赤・青・黄」とかじゃなくて、「シアン・マゼンタ・イエロー」なんですね。

「感情の『原色』は、これと、これと、これ」なんて定説はないだろうと思います。
 ただ、素人目に「基本的な感情」に見える奴を演じてみて、引き出しを増設してみたら? って話です。

 私がそのとき提案したのは、『笑い』『怒り』『悲しみ』だったかな?
 シナリオから離れて、それぞれを全力で、30秒。
 自分なりのシチュエーションを付随させてよし。

「根源的な感情とは何なのか」
であるとか、
「シナリオのこの台詞を、『原色』で演じるとしたらどんな感情だろう、どう演じればいいんだろう」
といった研究も、なかなか価値があると思いますよ?
(ギンペイ)
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