舞台裏のダイコンたち after
東京で演劇活動を行っている大沢ギンペイのブログです。趣味とか演劇とかいろいろと。
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
TRPGとストーリー作り 3
 手元に本がなく、pomeraしかない移動時間。
 せっかくなのでこの機会に、中途半端だった記事を終わらせます。

(Aマホのルール解釈に誤りがあったらごめんなさい。訂正しますのでご指摘ください。ルルブを手元に置かずにに書いてます。でも、入手はしましたよ!)

 Aマホは、まず、キャラの持っているパラメータが、非常に少数です。つまり、作成が簡単です。サイコロを振った結果として、11~の自然数に、それぞれ一つずつの「特徴」(成功要素、と呼ばれます)が設定されます。あとはプレイヤーが任意に名前、キャラ設定を与えるのみ。
 たとえば、この前参加させてもらったオンラインセッションでは、こんなキャラが出来ました。

 11:やせぎす 12:スーツ姿 13:理想家 14:国家正義のため 15;眼鏡がないと前が見えない 16:恐るべき剣技

 大分県に突如出現した怪獣の群れをどうにかする、というシナリオだったので、「剣の達人、スーツで眼鏡の諜報員」と設定しました。名前は……美濃 柊一と設定。ここに一番時間がかかって、3分くらい?

 ……キャラ作成時間、実に10分。

 そして、GM(Aマホでは、セッションデザイナー:SD と呼ぶようです)の負担も、非常に小さい。
 普通のTRPGだと、常に『現在』の状況がGMから提示されます。目の前のゴブリンと戦っているときに、「あ、ちなみに今回のボスは、二つ向こうの部屋にいる、オーガだからね」という情報がGMから提示されることはありません。
 そういった情報は、PCの調査か、推測か、遭遇かによって示されるのです。
 GMはシナリオに隠された「真相」の詳細を準備するとともに、PCがどのような行動を取るかによって、情報の出し方を考えなくてはいけません。

PL1「よっしゃ! ゴブリンを全滅させたぞ!」
GM(まずいな。ゴブリンが一人逃げ帰って、奥からボスを呼んでくるはずだったのに。予定が狂っちゃったよ…
…)
GM(仕方ない。音を聞きつけたボスが出て来たことにするか)

PL2「この宝箱はトラップに間違いない。触らないよ。ところで奥に行くための鍵はどこだろう?」
GM(宝箱の中だよ! 探せよ! ……どうやって鍵を取らせよう……)
GM(仕方ない、宝箱に向けて足跡があることにして、宝箱調べさせよう)

 といった状況にも対応しなければならないのです。

 その点、Aマホは違います。
 SD(GM)が準備する「展開」は、3カ所の達成目標だけです。

テーマ:怪獣退治
 M*0 追いつめられた友軍を救え!  難易度0(顔見せ)
 M*1 敵の新兵器だ! 生き残れ!  難易度l
 M*2 敵新兵器の正体を探れ!    難易度m
 M*3 突撃とゲン担ぎ。習い事上達の願掛け! 難易度n

 ……なにをしろというのだ、というのが素直な感想。
「お好きなように」というのが、与えられた回答。
 M*で区切られる各パートについて、「状況を
無理のない範囲で自由に設定し、難易度相当分の成功要素を提出すること」が、クリア目標となります。
 先ほども書いたように、成功要素は11~の自然数とセットになっています。各キャラクターが2回ずつ成功要素を提出することで、l、m、nそれぞれの数値を満たせれば、クリアとなります。

 例えば。「敵の新兵器だ。生き残れ! 難易度28」を美濃さん一人でクリアするとしたら(実際は、複数のキャラクターでやっと満たせる難
易度が設定される)、

「スーツ姿、パワー12。軍服を着ていない非戦闘員だから、敵の攻撃目標にならない。【敵は非戦闘員には攻撃を加えない、紳士的なところのある奴らなんだよ】」
「恐るべき剣技、パワー16。【敵の新兵器は手持ち式、象の鼻で振り回す、ビームサーベルのような白兵戦武器。剣と同様の技術で回避できる】スーツ姿にも関わらず攻撃を加えてきた不届きものがいても、充分によけられる」

 【】は、プレイヤーが勝手に決定した設定です。
 無理がなければ、受理されます。
 SDが提示・決定している状況以外は、プレイヤーが(整合性のとれる範囲で)好きに決定できる、というのが、このゲームの大きな特徴です。

 ……というゲームをプレイしたのは8月ごろだったかと思いますが、遊んでいて感じたのは、物語を作っていく作業と共通点が多いな、ということでした。

 物語は「作る」ものですから、書き始める前に
全てが決まっているということはありません。書きたい何か(シーンであったり、テーマであったり、キャラであったり)があって、それをつなぎあわせたり肉付けしたりで作品が出来ていきます。適当に肉付けをしていたら、思わぬところから骨が飛び出してきて、別の骨とつながったり。
 Aマホの「最低限のことしか決まっていない状況から、設定を肉付けしていく」感覚が、非常にこれと似ていたのです。
 ルールブックをみたら、「みんなで楽しく、物語を作ること」が目標として掲げられてたりするし……。

 大塚英志『キャラクター小説の作り方』では、「小説家を目指す人は人格エミュレートの訓練として、TRPGをやってみるべし」と書かれていました。
 作家志望がブレインストーミングの訓練として『Aの魔法陣』をやってみる。アリだと思います。
(ギンペイ)
スポンサーサイト
TRPGとストーリー作り 2
 やあ、休憩時間ですね。つづき。

 先ほどは、TRPGがどんな遊びか紹介しました。
 GMが状況と目標を設定し、PLはPCを使って、目標を達成しようとする、というのが骨子となります。

 PCはいろんな設定・数値を持っているのが一般的です。
 普段プレイするRPGで、キャラが持っているパラメータ群は多岐にわたります。それに似たような形でいろいろな数値を持っていると思っていただければ、だいたい間違いないかと。
(HP、MP、攻撃力、防御力……とか。コンピュータRPGの方が、パラメータは多そうな気がしますが。)

 この遊び、結構面白いのですが、いかんせん問題があります。
 手間と時間がかかりすぎることです。
 4~5人の仲間を集め、一回のプレイ時間は数時間に及ぶのが普通です。その上、GMは事前にシナリオ(状況設定、目標設定、敵キャラ設定etc……)を作成しなければなりません。
 いやぁ、ぼっちにはなかなかできないなぁ。

 TRPGにはたくさんのルールがあるのですが(RPGにいろいろなゲームソフトがあるのと同じです。ゲームソフトとは違ってルールは半完成品なので、GMのシナリオとPLのキャラ設定がないと遊べませんが)、その中でも上記の問題『手間がかかる』を、極限まで削ったルールがあります。

 それが、紹介したいルール『Aの魔法陣(Aマホ)』です。
 PSソフト『高機動幻想ガンパレード・マーチ』のデザイナーさんが作ったルールです。
 本当は自分でもルールブックを買ってから紹介したかったのですが、神田のTRPGカフェで品切れだったから、仕方ないね。
 次回は、なんでAマホを取り上げようと思ったか、ついに本題に入ります。
 よし、休憩の10分間で書ききった!
(ギンペイ)
TRPGとストーリー作り 1
 仕事が終わりません。
 どーも、ギンペイです。生きてます。
 せっかくの週末だというのに、二日連続で仕事をしています。剣道には出掛けましたが、今日行きたかったドイツワインの試飲会はあきらめました。
 遅めの残業が続いてるっていうのに週末まで仕事してるというのは、まったくイヤになりますね。
 もっと苦労してる方々は、そりゃ山ほどいるでしょうが、それを社会の当たり前にしちゃいけませんよ!
 ストップ! サービス残業!

 という状況下で、最近は全然モノを書けていないので、休憩時間にストレス解消がてら、なんか書こうというお話です。
 今日は、TRPGの話をしたいと思います。
 以前にTRPG扱ったことは、ないと思うんですよねぇ。
 最終的には『Aの魔法陣』というTRPG作品の話に持っていきたいのですが、時間を作れるのかどうか。

 TRPGというものを知ってる人は、どのくらいいるでしょうか。
 ドラクエなんかで有名な「RPG」の元になった遊びです。簡単に言うと、
 ・プレイヤー(PL)は、一人あたり一人のプレイヤーキャラ(PC)を操る
 ・その他キャラクターの操作や状況設定を行う、ゲームマスター(GM)という参加者がいる
 ・偶然性を伴う現象は、ダイス(サイコロ)を振って、ルールに則り処理をする
 という感じ。

 通常のRPGの『ゲームソフト』の役割を、GMとサイコロが担う、あとは一人一キャラで遊ぶ、といったものです。
「ルールのあるごっこ遊び」という説明をされることもあります。

GM「君たちの前にモンスターが現れた。どうする?」
PL1「敵の正体は分かる?」
GM「じゃあサイコロ振って。君のPCが持ってる『博識』技能の点数とダイス2個の出目を足して、7点以上なら正体が分かるよ」
PL1「出目は5と3、『博識』技能は4点あるから、計12点で成功」
GM「では、モンスターは『ゴブリン』だとわかる。割と弱いモンスターだね」
PL1「それじゃあ仲間に呼びかけます。『敵はゴブリンだ! さくっと倒すぞ!』」
PL2「幸先いいね。『狩りじゃー!』と同調します」
PL3「『狩りじゃー!』」
PL1「『神は言いました。異教徒と化物には右ストレートを!』」
PL3「狂信者だなぁ……」
GM「先制判定するよ。『偵察』技能持ちはサイコロ振って。『偵察』技能と出目の和で9以上なら先制出来るから」
PL2「よし、振るよー」

 ……たとえば、こんな感じ。
 そろそろ仕事を再開しないといけないので、今回はここまで。次の更新は数時間後か数ヶ月後か。
(ギンペイ)
新作といつもの演劇論
 劇団たくあんの第二回公演脚本コンペに向けて、新作を執筆中です。
 日曜に仮原稿を上げて、身内向けにアップロードしました。
 しかし……。足りない!

 以前、良くできたストーリーは達人の合気道に似ていると書きました。
 手際よく間合いを詰め、崩す。そしてあとは時間いっぱい好きなように相手を投げる。観客を弄ぶ。
 しかし自分の書いた文章を読み返しても、全然『投げ』が出てこない!
 ストーリーを回す(間合いを詰める)ことと崩す(感情移入を呼び込む)ことにやっとで、投げる(感動を引き出す)ことが出来ていない。
 外しているのではなく、試みることすら出来ていない。

 これじゃ、だめだぁ……。

 次回のミーティングは土曜日。あと二日でどれだけ直るのか。
 挑戦はもうちょっとだけ続くんじゃ、と。
(ギンペイ)
ワンワンワワンに反論する
 私の書く物語は、発表しなかったものも含めて複数ありますが、その主人公は、その道のナンバーワンではありません。必ず『One of them』です。
 組織の一員だったり、とある能力を持った人間のうちの一人だったり。絶対に『唯一無二』ではありません。

 ……ということを主張したら、あっけらかんと「なんで?」と言われました。ので、考えてみました。

 私は、「主人公は凡庸たれ」と思っている節がある。
 ここで言う凡庸とは、ナンバーワンやオンリーワンの背反と思っていただければいいと思います。
 さすがに、主人公にはなにかしらの特技がないと、お話が作りづらいですからね。
「主人公は凡庸たるべし」。
 なぜか。
 と問うていけば、それは「主人公を自分と重ねられた方が楽しいから」という答えになるでしょうか。
前提1「自分は凡庸な人間である」
前提2「主人公は自分と重ねられる方が楽しい」
前提から得られる結論「主人公は凡庸であるべき」
 そして観客や読者の圧倒的多数は、どんな道でもナンバーワンではないはずですから、お客さんの共感を得られる可能性は高くなりそうです。おお、こんな副次効果も。

 ナンバーワンよりオンリーワンというフレーズは嫌いです。「結局てめぇも一番至上主義か! 世の中自分の『唯一無二の価値』を見つけられる人間なんてそうはいないんだよ!」と言いたくなるので。
「君はありのままでいいんだよ」と言いたいんなら、オンリーワンじゃなくてLet it beとでも歌っていればいいのです。

 だから私は提唱したい。
「ナンバーワンにならなくてもいい、ナンバーセブンにはナンバーセブンの、ナンバー10032にはナンバー10032の生き方があっていいじゃないか。」
 それはより上位を目指す生き方でもいいし、自分の身の程をわきまえた上で、身の丈にあった幸せを目指す生き方でも良いはずです。
 面接となると必ず言われるこの台詞、
「あなたにとって、『これだけは人に負けない』と言えるものはなんですか?」
 ありませんよ。世の中に優秀な人はゴマンといるんですから。あっさり「○○では誰にも負けません!!」と言い切れる人がいたら、それは面接用の方便か、井の中の蛙かノーテンキなのかがほとんどでしょう。

 私なりの結論が出たようです。
「ナンバーツー以下、オンリーワン以外にも生きる道を!」
 私が今後お話を作ることがあるとしたら、この規則性は維持されそうな気がします。
(ギンペイ)
copyright © 2005 舞台裏のダイコンたち after all rights reserved.
Powered by FC2ブログ.
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。